緊張
久々に校則に則った学生服を身にまとった。
そう、遂に就職活動第一章の始まりである。
俺は汗を滅多にかかない、どんなに過酷なマラソンでも。
しかしこの日は生まれて初めて「汗が流れる」という貴重な体験をしてしまった。
とにかく緊張した記憶しかない。
自分の学歴とは裏腹に、一流企業の大手ホテルに面接しちゃっているのである。
敷地に入っただけでもエライ緊張具合である、大体にしてシティホテルになど入ったことも無い、せいぜい温泉ホテルもいいところである。
当然鬼のような求人数、周りを見渡せば、どいつもこいつもエリートは学生服に包まれた奴等ばかり。
殆どの奴等が眼鏡を掛けた「出来杉君」みたいな奴等ばかりだったと記憶する。
俺様の希望部署は「フロントサービス」。
よく客と喋れそうだからとの安易な考えでの応募である。
この安易な考えが、自分を苦しめる事になろうとは。
地獄の面接タイムが遂に訪れるのである。
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