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2006年5月 2日 (火)

ルーレット

最近は少し景気が宜しくなってきたらしいが、未だに就職氷河期であるようだ。

俺様もたまに仕事で「ハローワーク」という公共施設に足を踏み入れるが、正直何もかもが危険極まりない。

ある意味中高年齢者達の休憩施設に近いものがある。言葉は悪いが競馬の場外馬券場の光景に非常に酷似している。

もう十数年前になるであろう、俺様の就職活動時には今のご時世とは比較にならない程の就職窓口が存在した。

1人に対して5件もの企業が選べる時代であった。今では考えられないのである。

求人情報などは電話帳並みの厚さで30冊とか。選びたい放題である。

そんな裕福な時代でも、仕事を決めきれない友人が当時1名存在した。

何故かというと「やりたい仕事」が無いからだという。

早い話仕事がしたくないのだろう。

その友人が俺様の所に相談を持ちかけた。

「俺の就職先を決めてくれ」というのだ。

確か2月後半、周りの人間は殆ど進路など決まっている、挙句の果てに今日進路締め切りだというのだ。

それも締め切り30分前だ。

なんとも末恐ろしい。

選んでいる時間など全く無い。

可哀想ではあるが、電話帳ほどの求人誌をパラパラと高速でめくり、「はい!ここ!」とルーレットの様に決めてやった。

俺様が指をさした場所は「シャッター製造加工員」であった。

俺様に依頼した彼はその選択に躊躇もせず「じゃ、ここで!」との言葉を置き土産に立ち去った。

誰が面接しても「採用通知」が来る時代、当然彼にもシャッター製造業から「採用」の通知が届いた。

「1ヶ月持つかな?」と予想していたが、なんとか1年程はもったようだ。

しかしその後の彼の人生はルーレットの様に廻りまわるべく人生である。

何度仕事先を変えているだろうか。30歳を過ぎた今でも瀬戸際な人生を歩んでいる。

ポケットに500円だけ持って3日間生活してみたり。そんな人生。

ある意味スリリングな人生、そんな人生を経験していない俺様にはだ。

ほんの少しだけ羨ましいと思う。

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