失笑
以前にもお伝えしたが、俺様は異常な程の寝坊野郎であった。
とにかく起きれない。起こされてやむを得ず起きても30分は動けない、喋れられない。
こんな事もあった。「明日は絶対起こしてくれ」と必死で母親に頼み、翌朝起こされた事に腹が立ち、母親に手を出しそうになった事があった。
なんとも人間失格である。
学校も遅刻当たり前、バイトも毎日遅刻、でも彼女との待ち合わせは絶対守る。
「生まれてすいません」である。
学校は何とかなった。本当に何とかだが。
バイトである。高校3年間、ほぼ遅刻。高校卒業と共にバイトも卒業、最後の出勤ぐらいはビシッと定時出社したいと心には誓っていた。
最後の出社日は日曜日の朝8時30分。
絶対その時間には行く!と固く決意して前日は友人達の約束を断り、21時に就寝した。
起きた。昼の15時だった。
謝る言葉すや言い訳すら見つからない、ただ「すいません・・」と蚊が鳴くような声で出社した。
店長に「最後の最後までお前って奴は!」みたいに怒られる予想をして。
しかし予想は大きく外れた。
怒られなかった。
「ああ、いいよ」と失笑された。
キツい失笑だった。
意味深な失笑だった。
まだ怒鳴られ、拳骨を張られていた方まだマシだった。
あの時の店長の苦笑いが今でも忘れられない。
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